2010年6月16日水曜日

asahi shohyo 書評

進化論の時代—ウォーレス=ダーウィン往復書簡 [著]新妻昭夫

[掲載]2010年6月13日

 独学の博物学者ウォーレスと大学者ダーウィン。2人は生涯にわたり約150通もの手紙をやり とりしていた。マレー諸島から届いた手紙で、一介の標本採集人である若い男が、進化論において自分とほぼ同じ結論に到達していることに驚くダーウィン。ブ ラックマン『ダーウィンに消された男』(朝日選書)の共訳者でもある著者は、書簡や資料を丁寧に読み解きながら、立場の違いを超えて真剣に議論を重ね、時 に道をそれながらも進化の理論を発展させようとする2人の関係を描き出す。毎日出版文化賞を受けた『種の起原をもとめて』(朝日新聞出版)の続編にあた る。

表紙画像

ダーウィンに消された男 (朝日選書)

著者:アーノルド・C. ブラックマン

出 版社:朝日新聞社   価格:¥ 1,785

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