2009年5月9日土曜日

asahi science astronomy monster ginga

115億光年かなたにモンスター銀河 新しい星次々生む

2009年5月8日16時13分

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図:暗黒物質の中に集まっているモンスター銀河の想像図=国立天文台提供暗黒物質の中に集まっているモンスター銀河の想像図=国立天文台提供

 115億光年離れた宇宙で、地球がある天の川銀河の1千倍の勢いで爆発的に新しい星を生み出す「モンスター銀河」の集団を国立天文台と東京大などのチー ムが発見した。約30の銀河が集まっているといい、一つの領域にこれほどの数が見つかったのは初めて。7日付の英科学誌ネイチャーで発表した。

 モンスター銀河は、正体がまだわかっていない「暗黒物質」の重力に引き寄せられたちりなどから生まれると考えられている。ちりは光や赤外線を通さ ないためモンスター銀河の観測は難しく、これまでは単独でしか見つかっていなかった。南米チリの電波望遠鏡でみずがめ座の方向を観測し、モンスター銀河に よって暖められたちりからの放射を複数とらえることに成功した。

 国立天文台野辺山宇宙電波観測所の田村陽一研究員は「大小の銀河を目印に暗黒物質の3次元分布の追跡も可能で、それがわかれば宇宙の大規模な構造がわかる」と話す。(東山正宜)



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