2010年10月12日火曜日

asahi shohyo 書評

私に萌える女たち [著]米沢泉

[掲載]2010年10月10日

  ファッション誌40年の歴史に起きた「ベルリンの壁崩壊並みの大事件」。かつて「anan」と「JJ」は、キャリア志向と専業主婦志向など、異なる生き方 を示していた。しかし女性たちはもう二者択一はしない。仕事・結婚・出産・美貌(びぼう)……何もあきらめないのは、松田聖子の特権ではなくなった。「大 人かわい」く、「一生『姫』で生きていく」。ここ数年目立つキャッチコピー通り、妻や母という脇役には甘んじない女性たち。モテるよりも、自分でカワイイ と思えればいいという「私萌(も)え」の時代。女性の生き方とファッション誌に何が起きているのか、克明に見える。

表紙画像

私に萌える女たち

著者:米澤 泉

出版社:講談社   価格:¥ 1,470

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