文化人類学者の山口昌男さん死去 「中心と周縁」理論
[掲載]2013年03月10日
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「中心と周縁」「トリックスター(いたずら者)」などの文化理論で、1970年代から日本の思想に大きな影響を与えた文化人類学者で文化功労者の 山口昌男(やまぐち・まさお)さんが、10日午前2時24分、肺炎のため東京都内の病院で死去した。81歳だった。通夜は15日午後6時、葬儀は16日午 前11時から東京都府中市浅間町1の3の府中の森市民聖苑で。喪主は妻ふさ子さん。
北海道生まれ。東京大国史学科卒。東京都立大(現・首都大学 東京)大学院で文化人類学を学び、アフリカで神話や王権の聞き取り調査を重ねた。東京外国語大教授や札幌大学長などを歴任。日本民族学会(現・日本文化人 類学会)会長を務め、海外の大学でも教えるなど、国際的に活躍した。
専門分野を自由に横断する学風は、80年代の浅田彰さんや中沢新一さんらによる「ニューアカデミズム」にも大きな影響を与えた。著書は大佛次郎賞を受けた「『敗者』の精神史」のほか「アフリカの神話的世界」「道化の民俗学」「文化と両義性」など多数。
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