2010年7月17日土曜日

asahi industry ASAHI non-alcohol cocktail

カクテルなのにノンアルコール アサヒ「子どもはダメ」(1/2ページ)

2010年7月17日9時30分

印刷印刷用画面を開く

ブログに利用するこのエントリをブログに利用

このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真:アサヒビールの「ダブルゼロカクテル」アサヒビールの「ダブルゼロカクテル」

 「カクテル」だけどアルコールはゼロ――。アサヒビールがそんな飲料を発売する。飲酒運転の罰則強化もあってノンアルコール飲料市場は拡大しており、大 手メーカーの参入が相次ぐ。お酒ではなく法律上は20歳未満でも飲めるが、未成年飲酒を助長しかねないとして、メーカー側は未成年への販売自粛を要請。小 売りや飲食店は売り方に頭を悩ませている。

 アサヒが発売するのは350ミリリットル缶入りの「ダブルゼロカクテル」。ジントニックテイストを9月、カシスオレンジテイストを11月にそれぞれ発売 する。オープン価格で、想定小売価格は130円前後だ。

 香料などを使ってアルコールのような味わいを再現。炭酸が含まれており、甘味料を使うことでカロリーも限りなく「ゼロ」にしたという。

 お酒を飲んだような感覚を楽しめる飲料は人気を集めている。2009年4月にキリンビールが発売したビール風味飲料「キリンフリー」がヒットし、アサヒ によると、08年に約120万ケース(1ケース大瓶20本換算)だったビール風味飲料市場は、09年に約500万ケースまで拡大。今年も8月にアサヒとサ ントリーが新商品を発売し、市場規模は約800万ケースに拡大するとみられる。

 ビール風味が人気ならカクテルの需要も高いと、アサヒはみる。お酒を飲む20歳以上の大人を想定して販売するため、価格も酒税を含む通常のカクテル飲料 に近づくとみられる。アルコールゼロなら酒税がかからないため利幅が大きくなり、収益向上が課題のメーカー側にとっては貴重な商品というわけだ。 

 アルコールゼロの飲料は20歳以上を想定して開発しているだけに、メーカー側は未成年が買わないように「お酒売り場」で扱うことを求めている。だが法律 上は販売を拒否する理由がないため、店頭では販売方法をめぐって戸惑いが広がっている。

 ある大手コンビニエンスストアは、ノンアルコール飲料を売る場合、ビールなどと同じように店員に年齢確認を促す表示がレジに出る。ところが法律的にはお 酒ではないため確認を義務づける根拠はなく、「実際は店員の対応任せで、そのまま販売しているケースも多い」。

 別の大手コンビニは、ノンアルコール飲料と通常のビール、カクテルなどが同じ棚に並ぶことを懸念する。「お酒を買いに来たお客さんが間違ってノンアル コール飲料を買って、苦情につながるケースが考えられる」ため、ノンアルコール飲料と一目で分かる表示を売り場に新たに設けることも検討中だ。

 ノンアルコールビールがメニューにある大手居酒屋チェーンは「未成年が頼んでも、お酒ではないので断る理由がない。対応は各店に任せている」という。ノ ンアルコールの新商品は今後も増えるとみられ、判断に悩む場面が増えそうだ。(南日慶子)





0 件のコメント: