カメ寄り添って4700万年 交尾中?の化石見つかる
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ドイツなどの研究者が、約4700万年前に交尾した状態のまま化石になってしまったとみられるカメのつがいを見つけた。英科学誌バイオロジーレターズの電子版に発表した。チームは、交尾している脊椎(せきつい)動物が化石で見つかった例は世界で初めてとしている。
化石が見つかったのは、世界遺産にも指定された独南部のメッセル・ピットという、化石が多く見つかる地域。甲羅の大きさが20センチ前後のスッポンモド キというカメの化石が複数掘り出された。そのうち、体の大きさやしっぽの特徴などから雄と雌のつがいだとわかった9組を詳しく調べた。
その結果、少なくとも2組は体の向きや、尻尾がからみ合っていたことなどから交尾中だったと突き止めた。ほかのつがいは、はっきりとは分からなかったが、体の向きなどから交尾中とみられるという。
一帯は火山性のガスや、有機物が腐ることで有毒な状態になっていた可能性があるという。研究チームは「雄と雌は最初は安全な場所にいたが、抱きしめ合っている間に毒のある深みにはまってしまったのではないか」と推測している。(小坪遊)
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