2008年9月3日水曜日

asahi archeology history Fukuoka copper sword

「中国風」銅剣、弥生時代に国内製造? 福岡で鋳型出土

2008年9月3日16時12分

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写真御陵遺跡から出土した戦国式系銅剣の鋳型。この鋳型で下のような銅剣をつくる=福岡県春日市の奴国の丘歴史資料館

 福岡県春日市教委は1日、同市須玖北9丁目の御陵遺跡から、弥生時代後期(1世紀ごろ)の戦国式系銅剣の鋳型が出土したと発表した。この種の鋳型の出土 は国内初。戦国式系銅剣は中国などでつくられて輸入されたとの説が有力だが、今回の出土は国内での製造を裏付けるものとして注目される。

 同市教委によると、鋳型は石英長石斑岩(せきえいちょうせきはんがん)でできており、長さ30.5センチ、幅9.6センチ、厚さ6.2センチ。重さは約3キロ。紀元1世紀ごろの竪穴式住居跡から7月に見つかった。青銅のくずも見つかっており、工房跡とみられる。

 鋳型の右側面は銅矛の鋳型として使用された跡があり、その後に銅剣の鋳型として再利用されたらしい。

 春日市にある須玖岡本遺跡は、魏志倭人伝や後漢書に出てくる弥生時代の「奴国(なこく)」の中心地として知られ、青銅器の工房跡が多数発見されている。御陵遺跡は須玖岡本遺跡の約750メートル北西にある。



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