なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか [著]嶋浩一郎
[文]朝日新聞社広告局 [掲載]2013年06月19日
■ヒット広告を作り出した達人が教える「本と本屋」の活用方法
博報堂ケトル代表取締役社長・ 共同CEO、書店「B&B」プロデューサー、そして自称「欲望ハンター」。著者にはさまざまな肩書がある。「本屋大賞」を立ち上げた仕掛け人でもあり、こ れまで多くの広告制作に携わってきた。いわば斬新な発想の鉄人ともいえるが、その著者が「いい企画やアイデアをひらめきたいなら、まず本屋に行こう」と主 張する。本書は自ら実践してきた本屋の歩き方、本の読み方を紹介しつつ、発想力とのつながりを解き明かす。
さすがにヒット作を生み出してきただ けあって、著者の方法論は広告にとどまらず、多くの分野で活用できる。というのも、これまでの常識をくつがえす斬新さが特徴だからだ。「本は読まなくてい い」「本は捨てるな!」「情報は本棚の中で化学変化する」「欲望の発見プロセス」など、汲(く)めども尽きぬ嶋式思考法が次から次に登場する。とりわけ ネット通販や電子書籍が注目を集める今、「街の本屋」の意味と効能を説いている点が注目される。なぜ本屋という空間が、新たな着想を生み出すのかがよく分 かる。まさに本と本屋の「使い倒し方」を満喫できる内容だ。
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