2011年12月2日金曜日

asahi shohyo 書評

脱原発「異論」 [著]市田良彦ほか

[掲載]2011年11月27日   [ジャンル]社会 

表紙画像 著者:市田良彦、小泉義之、〓秀実  出版社:作品社 価格:¥ 1,890

 脱原発ではエネルギー危機になるとか経済がたちゆかない、という「異論」ではない。原発に批判的であり、さまざまな社会運動にコミットしてきた 40代から60代の5人の論者による、脱原発運動の思想的検証の書。脱原発運動は内部の議論を避けているのではないか、「反原発」と「脱原発」の違いは何 か、反原発は「反資本主義」へ結びつくか、そんな討議が交わされる。
 しかし、決して団塊オヤジの昔語りではない。全共闘世代が「タネが蒔(ま)ける土壌を荒らしてきた」という自己批判もある。反論もあろうが、本書あとがきにあるように「議論の『厚み』と『蓄積』が、運動と組織には必要だ」ということに間違いはないだろう。
    ◇
 作品社・1890円



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