わずかに輝く金、鉄製大刀を公開 福岡の元岡古墳
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福岡市西区の元岡古墳群から出土した、金が埋め込まれた鉄製大刀(たち)が31日、報道関係者に公開された。赤茶色のさびに覆われた大刀の背に、わずかながらも金の輝きが確認できた。
大刀は長さ約75センチ。7世紀ごろの古墳から2011年に出土した。X線で調べた結果、大刀の背に西暦570年を示す「庚寅(こういん)」などの19 文字が刻まれているのがわかり、国内で暦が使われた最古の例とみられている。泥とさびを取り除く作業を進め、19文字のうち「作」の字の表面に純度98% の金を確認。木片も付着し、さやにおさめられていたと考えられるという。
大刀の保存処理について指導する調査指導委員会委員長の西山要一・奈良大教授は「古墳から出土した大刀で、刻まれた文字に金が埋め込まれているものは国内に3例しかなく、所有者のステータスの高さがわかる」と話した。
大刀は2月2〜10日、福岡市博多区井相田2丁目の市埋蔵文化財センターで展示される。月曜日の4日は休館。問い合わせは、同センター(092・571・2921)へ。
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