しょうゆ鯛、味な研究を図鑑にして出版
[文]新井正之 [掲載]2013年02月11日
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お弁当に入っている魚の形をした小さなしょうゆ入れ。あの入れものを「醤油鯛(しょうゆだい)」と名づけて収集した企画展が、兵庫県豊岡市日高町 の但馬国府・国分寺館で開かれている。県立人と自然の博物館研究員の沢田佳久さん(53)が25年かけて約1千個を集め、6科21属76種に分類した立派 な研究だ。
沢田さんは昆虫研究者で、フィギュアやコーヒーの缶などを集めるのが趣味。醤油鯛は妹が先に十数種あつめていたのを引き継いだ。コレクションを知った友人、知人がどんどん持ち込んでくれたという。
作った側の思い入れを想像しながら、「ナミショウユダイ科」など六つの「科」に分類。21の「属」は図形的な違いで分けた。76種は手に入れた場所などで「北大生協」「薩摩」やコンビニ店の名をつけた。こうした研究を昨年、図鑑にして出版した。
展示場には、標本箱に虫ピンでとめた醤油鯛約120個が並ぶ。各部の名称を解説する図を掲げ、違いがわかりやすい。豊岡市内にある醤油鯛の製造工場から、たい焼きを縮めたような金型も出展されている。
沢田さんは「身の回りにある何げないモノを観察すると、何か見つかる。そんな姿勢が大切」と話す。
4月7日まで。企画展は入場無料。3月24日午後1時半から、沢田さんの解説がある(先着20人)。問い合わせは但馬国府・国分寺館(0796・42・6111)へ。
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