2011年7月15日金曜日

asahi culture japan ningenkokuho Kichiemon Nakamura

歌舞伎立ち役・中村吉右衛門さんが人間国宝に

写真:人間国宝への認定が内定し、会見で笑顔を見せる中村吉右衛門さん=11日午前、東京都中央区銀座6丁目、小川智撮影拡大人間国宝への認定が内定し、会見で笑顔を見せる中村吉右衛門さん=11日午前、東京都中央区銀座6丁目、小川智撮影


 文化審議会は15日、歌舞伎立ち役の中村吉右衛門さん(67)、沖縄の伝統歌舞劇の演奏をする組踊音楽歌三線(くみおどりおんがくうたさんしん)の西江 喜春さん(70)を重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定するよう文部科学相に答申した。近く答申通り認定される。2人の認定で人間国宝は116人(芸 能、工芸技術の各分野58人ずつ)となる。

 さらに文化審は、1923年の関東大震災に耐えた近代建築「神谷バー本館」(東京都台東区)、現存する最大級の登り窯「長谷園登り窯」(三重県伊賀 市)、優雅な意匠が特徴の「仁和寺(にんなじ)宸殿(しんでん)」(京都市)、洗練された数寄屋建築である「筑紫女学園香風亭」(福岡市)など新たに 178件を登録有形文化財(建造物)とするよう答申。造園文化の発展に寄与しているとして、「旧石崎氏庭園」(新潟県新発田市)を登録記念物とするよう求 めた。

 建造物修理で重要な「屋根板製作」と、梅をいぶして染料のもとにする「烏梅(うばい)製造」を新たに選定保存技術とし、それぞれの保持者として長野県南木曽町の栗山光博さん(59)、奈良市の中西喜久さん(66)を認定するよう答申した。

 一方、重要文化財に指定されている石岡第一発電所施設(茨城県北茨城市)の10の建造物のうち、東日本大震災で被災した水槽の指定解除を答申した。同震災で国の文化財が指定解除されるのは初めて。





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