2012年2月15日水曜日

asahi shohyo 書評

数学者の哲学+哲学者の数学—歴史を通じ現代を生きる思索 [著]砂田利一、長岡亮介、野家啓一

[掲載]2012年02月12日   [ジャンル]人文 科学・生物 

表紙画像 著者:長岡亮介、野家啓一、砂田利一  出版社:東京図書 価格:¥ 2,310

 数学者(砂田)、哲学者(野家)、そして元カリスマ予備校教師でもある数学史家(長岡)の3人が、数学と哲学との「あいだ」にある様々な問題を論 じ合った。数学と哲学は、古来表裏一体の関係にありながら、現代では数学理論の高度化につれて溝が深まっている。二つの分野の専門家が時にはかみ合わない やりとりを重ね、時には新たな発見にひざを打つさまが楽しい。数学者と数学史家が、例えば「無限」をどう考えるかといった根本的な点で対立する場面にも引 き込まれる。震災後に語られた終章「学問の責任について」では、リスク社会において哲学と数学の果たすべき役割について議論。「実りある不一致」の重要さ を確認している。
    ◇
東京図書・2310円

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著者:長岡亮介、野家啓一、砂田利一  出版社:東京図書 価格:¥2,310

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