筑豊の炭鉱画、国内初の「記憶遺産」に 山本作兵衛作
世界の人々の営みを記録した歴史的文書などの保存と振興をめざすユネスコの「世界記憶遺産」に25日、福岡県田川市などが所有・保管する炭鉱記録画家、 山本作兵衛(1892〜1984)の絵画や日記などが登録された。同日、英マンチェスターで開かれた国際諮問委員会を経て、ユネスコ事務局長が承認した。 記憶遺産への登録は国内では初めて。
記憶遺産は1992年に始まった事業。これまでに、フランスの手書き版「人権宣言」やアンネの日記など76カ国193件が登録されている。
山本作兵衛は現在の福岡県飯塚市生まれ。7歳ごろから父について炭鉱で働き始め、採炭夫や鍛冶工として、筑豊地域の中小の炭鉱で働いた。63歳で炭鉱の 警備員として働き始めたころ、孫らに当時の生活を伝えようと炭鉱の絵を描き始めるようになった。92歳で亡くなるまで描いた絵は2千枚近いと言われる。
申請していたのは、田川市が所有・保管する絵画585点、日記6点、雑記帳や原稿など36点と、山本家が所有し福岡県立大(田川市)が保管する絵画4点、日記59点、原稿など7点で、計697点。
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