ウミタナゴ、実は3種類 京大教授ら調査・分類
2008年02月06日00時08分
海釣りファンに親しまれ、塩焼きにして食べることが多い「ウミタナゴ」は、実際は「アカタナゴ」「ウミタナゴ」「マタナゴ」の3種類に分かれることが、 中坊徹次・京都大教授(魚類学)らの調査でわかった。日本の英文魚類学専門誌に発表した。食卓にのぼる魚について新たに分類の見直しが行われるのは珍しい という。
ウミタナゴの新たな分類 |
ウミタナゴはシーボルトが「日本動物誌」で紹介し、1853年に正式に学名がつけられた。北海道中部以南の日本各地と朝鮮半島にすみ、体長は20センチ 前後。体は銀色のものが多いが、中坊教授は15年ほど前、徳島県内の漁港で、体色が赤みを帯びたウミタナゴが水揚げされているのを見て「ウミタナゴは1種 類ではないのではないか」との疑問を抱いた。環境生物研究所の片渕弘志・副研究員と共同で、全国各地と朝鮮半島から約300匹の標本を集め、ひれの形やう ろこの数などを詳しく調べた。
その結果、ウミタナゴは、一つの種(アカタナゴ)と二つの亜種(マタナゴ、ウミタナゴ)に分類できることがわかった。アカタナゴとマタ ナゴは関東地方から南の太平洋沿岸、ウミタナゴは日本海側を中心に分布していた。えらぶたにある黒い斑点の数は、マタナゴは1個、ウミタナゴは2個で、一 般の人が区別する上でのポイントになるという。
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