2011年2月22日火曜日

asahi shohyo 書評

本に遇う1・2 [著]河谷史夫

[掲載]2011年2月20日

表紙画像著者:河谷 史夫  出版社:彩流社 価格:¥ 2,310


 会員誌「選択」に10年以上書き継がれたエッセーをまとめたものだ。読 書とは世界を読み、人間を読むことなのだ、と断じる著者。毎回、本を巡っての文章が続くが、書評ともいえない。時の事件や世情、はたまた著者の日常に本が 重ね合わされ、警句にも似た文章がつづられる。ベストセラーなどほとんど登場しない。中江丑吉、川上澄生、谷川雁、車谷長吉、山本夏彦、茨木のり子……。 著者好みの人名をあげれば、あるこだわりと偏向がみえてくる。でも、角のないツルリとした文章で語られる「世界」や「人間」など何がおもしろいか。と、再 確認させられる。

表紙画像

夜ごと、言葉に灯がともる (本に遇う)

著者:河谷 史夫

出版社:彩流社   価格:¥ 2,310

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