2011年8月23日火曜日

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2011年8月23日8時0分

調理と早食い、サルとヒトの分かれ目? 米大学研究成果


 190万年前に現れた私たちの祖先に近い原人は、最初の「調理人」だったかも——そんな論文を、米ハーバード大のチームが今週の米科学アカデミー紀要に 発表する。調理を覚えて食事に使う時間が減ったことが、チンパンジーなど他の霊長類との分かれ目になった可能性があるという。

 動物は体が大きくなると大量のえさを食べる必要があって臼歯やあごも大きくなる傾向があるが、えさの食べ方が変わると、その傾向から外れたデータが出てくる可能性がある。

 チームが、火を使っていたと考えられる原人ホモ・エレクトスなどの化石や過去の記録を分析し、チンパンジーや二足歩行を始めたばかりの猿人と比較した ら、ホモ・エレクトスなどは体の大きさの割には臼歯やあごの大きさが小さかった。えさを焼いたり、石器で刻んだりする「調理」を覚えた結果、口に入れやす い大きさの、軟らかいえさを食べていたと考えられる特徴だ。

 チームは1日の活動時間のうち食事にあてている時間をこの手法で推定。チンパンジーや猿人ではそれぞれ37%、43%と「食べてばかり」となったが、ホ モ・エレクトスなどは現在の人類に近い6%前後で「かなり早食い」となった。その結果、時間を食事だけでなく、より人間的な活動に使う余裕も生まれていっ たと考えられる。





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