憲法のimagination [著]長谷部恭男
[掲載]2010年11月14日
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死刑制度と、川上弘美の小説の「永遠の世界と限られた生との目の眩(く ら)むような距離から生まれる」感覚と。「認定のルールは明確にできるのか」という法哲学上の問いと、谷啓の「ガチョーン!」……。結びつきそうにないも のを、憲法学者の著者は次々と結びつけていく。一方で、「先例に従う」営みも、著者によれば「眼前の事例を自分たちの経験や生き方と結びつける比喩(ひ ゆ)を思い浮かべることに似ている」という。「何が語られていないか、それはなぜかを問うこと」にこだわる立場から、天皇機関説や最高裁判例を読み解くく だりも興味深い。本書のカギはまさに「想像力」だ。
- 憲法のimagination
著者:長谷部恭男
出版社:羽鳥書店 価格:¥ 2,730
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