2010年11月19日金曜日

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「反水素」瓶に閉じこめた! 理化学研究所など初成功

2010年11月18日12時57分

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 理化学研究所などでつくる国際研究グループは、反物質の一種「反水素」を約0.2秒閉じこめることに世界で初めて成功した。反物質と物質の違いが分かれば、宇宙誕生の謎に迫ることができる。成果を英科学誌ネイチャー電子版に発表した。

 反物質は、通常の素粒子とは逆の電気を帯びた「反粒子」から成る。反水素の場合、マイナスの電気を帯びた反陽子と、プラスの電気を帯びた陽電子でできている。だが、両者を混ぜ合わせて反水素を作っても、「物質」と合体してすぐに消滅してしまう。

 研究グループはコイルや電極を組みあわせた特殊な磁気瓶を開発。スイスの欧州合同原子核研究機関(CERN)の加速器でうまれた約3万個の反陽子と約200万個の陽電子を混ぜ合わせて反水素を合成し、38個を瓶の中に約0.2秒閉じ込めたことを確認した。

 宇宙が誕生したとき、反物質と物質は同数あったとされる。両者は出会うとすぐに消滅するが、ほんのわずかな性質の違いのために完全には消滅せず、物質だけが残っていまの宇宙ができたとされている。





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