2012年5月8日火曜日

asahi shohyo 書評

童の心で—歌舞伎と脳科学 [著]小泉英明・市川団十郎

[掲載]2012年05月06日   [ジャンル]アート・ファッション・芸能 科学・生物 

表紙画像 著者:小泉英明、市川團十郎  出版社:工作舎 価格:¥ 2,520

 片や世界的脳科学者、片や歌舞伎の市川宗家12代目。2人は、明治の三陸大津波の孤児救済が発端で東京・世田谷に開設された「コドモの園幼稚園」 で、ほぼ50年前に同窓だった幼なじみ。それぞれ相手の仕事に敬意を払いながら、科学と芸能の精髄を語り合う。2009年、パリに続いてモナコで歌舞伎公 演をし、「鳴神」を演じたら半年くらい雨のなかったモナコで豪雨になったというのが面白い。「紅葉狩り」の習慣がない欧州で、どういうふうに日本の感性を 伝えるかと団十郎。これからの脳科学は「感性」を正確に理解することが大事な役割、と小泉。演目の解釈や役のハラ、芸道精進など不思議なまでに歌舞伎と脳 科学が響きあい、興味尽きない。
    ◇
 工作舎・2520円

この記事に関する関連書籍

童の心で 歌舞伎と脳科学

童の心で 歌舞伎と脳科学 

著者:小泉英明、市川團十郎  出版社:工作舎 価格:¥2,520

☆☆☆☆☆  ( 未評価 ) みんなのレビュー: 0 朝日の記事:1

ブックマする 0 ブックマ

0 件のコメント: