盆踊り—乱交の民俗学 [著]下川耿史
[掲載]2011年09月25日 [ジャンル]人文 社会
伝統行事を「性的共感」から見直そうとした異色作。著者は風俗史家で、とりわけ性にまつわる本を数多く書いてきた。従来の民俗学は性のテーマを 真っ向から取り上げておらず「祖霊信仰や農耕儀礼などの問題にすりかえ」てきた、とふんまんやるかたない。今では民俗芸能として多くの見物客を集める有名 盆踊りも、元は交歓の相手を共同体の中で、ひそやかに選びあうことが主眼だったとみる。さらに盆踊りにつながる種々の踊りを生んだ「風流(ふりゅう)」文 化は「夜ばい」や「ざこ寝」と同根、というのが著者の主張で、そのルーツを折口信夫が「謬(あやま)り」としてしりぞけた、古代の性的な行楽行事「歌垣」 に、あえて求めている。
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作品社・2100円
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著者:下川耿史 出版社:作品社 価格:¥2,100
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