2009年9月3日木曜日

asahi shohyo 書評

渡邊美樹の超常思考 勝つまで戦う [著]渡邊美樹

[掲載]2009年8月26日朝刊

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■ワタミを育てあげたカリスマの人生論

  著者は四半世紀前に一軒の居酒屋のオーナーとして会社経営の一歩を踏み出した。その後、飛躍的に売り上げを伸ばし続け、東証一部上場を果たし、さらに外食 事業から介護、農業、環境、教育といった分野に参入し、成功を収めている。そんなカリスマ経営者がその「思考法」について忌憚(きたん)なく語ったのが本 書である。経営、経済にとどまらない。政治、教育、社会福祉など、いずれも大きな課題を抱える分野について、そして日本社会の仕組みそのものについても著 者は縦横に語る。

 著者によれば事業の成功は時代や社会のニーズを先取りしたためではなく、むしろ、時代や社会の変化に惑わされない「思考の軸」 が自分の中にあったからだという。「自分のため」だけを考えてはいけない。夢を追うのに遅すぎることは決してない。さらには、今日明日の成功ではなく、 100年後に「一番たくさんのありがとうを集めた企業」として評価されたいという言葉は著者ならではの名言だろう。社会全体が曲がり角に立たされていると もいえる今、そのユニークな思考法は現代日本の処方箋ともいえるのである。

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