「大野城跡」また水害 6年間で2度目 7月豪雨石垣、土塁崩落
福岡県太宰府市や同県大野城市などにまたがる四王寺山(410メートル)の国指定特別史跡「大野城跡」が7月下旬の集中豪雨で、石垣や土塁が崩落するなど の被害を受けていたことが同県教委などの調査で分かった。大野城跡は6年前の豪雨で深刻な被害を受け、今年6月に復旧工事が完了したばかり。県教委は 「1300年以上維持されてきた城跡が、たった6年で2度も崩れるとは…」と頭を抱えている。
2003年の「7.19水害」では、太宰府 市の平野部にある観測地点で最大時間雨量104ミリ、2日間で累計361ミリの雨量を記録。大野城跡のある山沿い付近はさらに多くの雨が降ったとみられ、 石垣や土塁の崩落が相次いだ。県教委によると「被害個所を数えるときりがないくらい多かった」という。
復旧工事は県と太宰府市が計約5億7000万円を支出して行い、このうち約4000万円は、地盤や排水路の整備、流水路の変更などの防災対策に充てられた。工事を始めた04年1月から、完了までに5年以上を費やした。
ところが今年7月24−26日の豪雨では、石垣の流失や土塁に土砂が流れ込むなどの被害が14カ所に上った。この時の雨は、太宰府市で最大時間雨量84ミ リ、3日間累計で618ミリを記録。県教委文化財保護課は「3日目の雨で集中的に被害を受けた」とみており、年間の3分の1にも達する降雨量に耐えられな かったとみられる。被害総額は約5000万円に上り、復旧工事にも1年半ほど要する見込み。同課は「予想を上回る豪雨で整備した排水路や流水路だけでは被 害を防ぎきれなかった。復旧の過程で再び対策を行いたい」としている。
=2009/09/08付 西日本新聞夕刊=
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