2009年10月2日金曜日

yomiuri archeology history ramidus

440万年前、最古の人類全身骨格を発見

約440万年前の最古の人類骨格(サイエンス誌提供)
「アルディ」の想像図(米イラストレーター、ジェイ・マターネスさん提供)

 アフリカ東部のエチオピアで、約440万年前の猿人(初期人類)の全身にわたる化石を、米カリフォルニア大学や東京大学などの国際チームが発見した。

 全身骨格の化石としては最古で、従来の記録を100万年以上さかのぼり、700万年前とされる人類の起源に迫る第一級の資料。2日付の米科学誌サイエンスで、計11本の論文による異例の特集で紹介される。

 この化石は「アルディピテクス・ラミダス」(ラミダス猿人)という種類の人類。東大の諏訪元(げん)教授が1992年に歯を発見し、その後、ほぼ全身の骨の発掘に成功した。

 身長1メートル20、体重50キロ程度の成人女性とみられる。「アルディ」と愛称が付けられた。

 アルディは、二足歩行に適した形の骨盤と、二足歩行には非効率的な、土踏まずのない足を併せ持つ。全身骨格の発見で、樹上から地上へ生活の場を移す中間段階の人類の姿が、初めて確かめられた。脳容量は、チンパンジー並みの300cc余りだった。

 全身骨格は従来、エチオピアで74年に発見された「ルーシー」が最古で、約320万年前だった。部分的な化石は、チャドで約700万〜600万年前の頭骨化石が見つかっている。

(2009年10月1日23時47分  読売新聞)




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