消えゆく炭住でロケ 来春放送 TVドラマ 俳優西田さんら出演 田川市
田川市伊田の松原炭鉱住宅で3日、フジテレビ系列で来春放送されるドラマ「わが家の歴史」のロケがあった。撮影には、同市の伊藤信勝市長も駆けつけ、俳優 の西田敏行さん(61)や河野圭太監督(52)たちスタッフ約70人に「炭坑節Tシャツ」を贈った。一帯の炭鉱住宅では年内にも解体作業が始まるだけに、 昭和の時代や暮らしぶりを思い返しながらの撮影となった。
ドラマは、フジテレビ開局50周年記念企画で、脚本は三谷幸喜さん。西田さんのほか、柴咲コウさんや佐藤浩市さんたちが出演。昭和初期から東京オリンピックが開かれた1964年にかけて、博多に住むある一家の生活を描いている。
40年代の設定で行われた同市でのロケは2日に続いて2日目。この日は、一家が庭先で談笑する様子や、髪の毛でしょうゆを造る機械が爆発し、全員が逃げるシーンなどが撮影された。西田さんが「よか、よかくさ」などと博多弁で演じ、撮影は順調に進んだ。
同炭鉱住宅をめぐっては、同市が「ヤマの庶民史を刻む近代化産業遺産」として一部保存を検討したが、「財政難」を理由に保存を断念。年内にも解体作業に着手する運びになっている。
休憩時、伊藤市長からTシャツを受けとった西田さんは「日本が一番元気だったころの姿を残していて素晴らしい。当時の熱い思いを引き継ぎ、立派なまちおこしをしてもらいたい」と話した。
=2009/10/04付 西日本新聞朝刊=
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